忘れられない夢がある。

飼ってた犬が出てきて、足に顎をのせられた。足に感覚まで残っていた。ああ、死んじゃったよな、って気づいた瞬間涙が出てきた。

 

今日、祖父の車に乗っていた。私を待つ祖母の元へ送り届けてくれた。祖母は駅で私を待っていて、透けたおしゃれな帽子を被っていた。私に会うのを楽しみにしてたんだな、とそれを見て思った。

 

寝てしまっていたらしい。彼氏が布団を被せてくれて目が覚めた。話している内に、不意に夢を思い出し、「あ、おじいちゃん死んじゃったじゃん」って思って涙が出た。夢の中では祖父の顔を見ていなくて、ただ、私を最近全く会っていない祖母の元へ車で送ってくれたのでした。

 

死んでしまったら、何が残る?どうなる?全て無くなる?ってずっと考えてる。

祖父が癌になり、それはそれは苦しそうでした。ふたりきりで暮らしてた祖父と祖母、今思えば看病することに半ば鬱のようになってしまった祖母。寝たきりになった癌の祖父に強く言っていたことを思い出す。

弱音なんて聞いたこともない祖父が苦しみに「死にたい」と言ったこともあった。

 

死後の世界があれば良いと思う。みんなが、救われる世界。優しい世界。一旦そこで思う存分休んだり、何をしても良い空間。待ちたい人がいれば思う存分待って良い。肉体は重くて、疲れるから、そんな世界が、苦しみの先にあってほしいと願う。